2008年2月21日木曜日

第5回アグリビジネスーカフェの報告

  昨夜、3時間かけて作成した文章が投稿に失敗して飛んでしまった。でも、今から考えると少し性急に投稿しすぎたようだ。手紙は一日置いて発送せよという言葉の通り、やはり見直す時間が要る。
  さて、2月8日、長浜ドーム研修館で開催された標記の会合の結果を、再度、投稿する。
はじめは、帝京平成大学教授の橋本直樹氏の「これからの農業食品の安全と安心」について講義があった。「安全」は科学の問題であり、「安心」は心の問題だとのこと。もちろん、科学は仮説であり、新たな知見が得られれば改められることは言うまでもない。

  ここで簡単にADI(Acceptable Daily Intake)一日許容摂取量について確認しておく。
中毒には急性中毒と慢性中毒とがあるが、ADIは毎日一生とり続けても慢性中毒にならない量である。たとえば、ソルビン酸のADIは、25㎎/㎏体重/日であり、日本では成人の体重が50㎏とされているので、1日あたり 1250㎎が許容量である。このADIは、ねずみに毎日与えて問題がなかった量、すなわち「無毒性量(NOAEL)」に安全係数として1/100を掛けた数値である。
食品添加物・農薬のADIは、国立薬品食品衛生研究所の食品添加物や農薬のADI関連情報データベースから検索できる。メタミドホスやクロルピリホスなどの中国関連殺虫剤も検索できる。

  内分泌攪乱物質である環境ホルモンでは、船や漁網に貝殻が付着しないように塗る塗料のトリブチルスズ、子供の食器に使われたことのあるポリカーボネートから溶出するビスフェノールが問題視されている。ビニール手袋の可塑剤に使われるDEHP(フタル酸ジエチルヘキシル)やスチレン樹脂から溶出するスチレンモノマー、スチレンダイマーにも気を付けなければならない。

  四分の一の食品が捨てられている現実、食べ過ぎによって肥満になり、糖尿病や心臓病になることも考えて見る必要があるとのことであった。

  元近畿農政局長の重田 勉氏の「小麦関連産業の現状と課題」もおもしろかった。
  小麦の主要産地は、北米、南米、豪州、ヨーロッパであるが、南半球と北半球とでは収穫時期や天候が違うのでリスクが相殺される。また、小麦の価格は、シカゴの穀物市場の相場が基準とされてグローバルな統一価格であるので、価格の変動が少ない。ただし、豪州の干ばつやバイオ燃料の生産、投機資金の流入などの要因で、最近は大幅な値上げになっている。

  小麦粉はタンパク質の含有量によって強力粉(キョウリキコと読む。食パン用)、準強力粉(ラーメン、餃子の皮)、中力粉(うどん、即席麺、ビスケット、和菓子)、薄力粉(カステラ、ケーキ、和菓子・天ぷら粉)とデゥラム・セモリナ(スパゲッティ、マカロニ)に分かれている。小麦の輸入数量は18年度で474万トン。これに対し、国産小麦は63万トンであり、全体の11%強にしかならない。

  遺伝子組替え小麦はモンサント社が米国で認可申請をした。安全は確認されたが、消費者が受け入れないようだ。砂漠にも小麦が植えられると、需給が変わってくるうえ、価格も下がることになるので、このGM小麦は時期尚早だと言っておられた。
  小麦についてはグローバルに取引されるので、日本の生産者も、もっと勉強する必要があると思う。

  私も二点質問しておいた。
1.飼料用米が一般米に混入しないように魚粉を混ぜさせられるが、色を着けるとか、なにかの物質
を混入して検知器で確認するなど効率的な方法はないか。
2.製粉技術が向上して、米を麦の代用に使うようになっているようだが、今後の見通しを聞きたい。

  先日読んだ本(梅田望夫さんか養老たけしさん?)に「西欧人はろくな物を食っていないのに、突然びっくりするような発明や発見をする。この原因は、食事の準備に手間を掛けずに考える時間を持っているからだ。」という意味のことが書いてあった。この見方に痛く感動した。
  確かに、米食の食事の準備は大変手間が掛かる。だから、外国でも日本食が人気なのは当然なのだ。ゴッホの描いたジャガイモを食べる家族の絵を見てみなさいよ。いたって簡単なメニューだ。テレビで外国の食事を放送していたが、缶詰を開けたり、果物を切ったり、袋からごそごそ何かを出してきて食っている。パンは大してうまいものではないが、手間が掛からない。パン屋に買いに行くだけで手に入る。日本でもコンビニのおにぎりが人気なのは、よく分かる。この忙しい世の中に昔通りの食事を作っていては手間が大変だもんね。まあ昔に比べれば、炊飯器や電子レンジなど家庭電気製品が出てきたのでかなり省力化されている。しかし、まだ省力化の余地もありそうだし、必要だ。
  話が多岐に渡って焦点がぼけたので、ここではっきり言おう。パンに比べてご飯は、持ち運びにも不便だ。ご飯の弁当なんか、お箸でつまんで、こぼれないように食べなければならない。水分が多いので、夏は腐りやすい。だから、値段の高いこともあって、米の消費量は減り続けている。パンのように簡便に持ち運びが出来て、食べやすい調理法が求められる。そうなれば、家事から解放された女性がもっと社会進出できるし、生み出された時間をボーッと過ごしながら、本当に必要なことを考えるようになるのではなかろうか。
 



 

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